事案は、単純化すると、依頼者は妻でしたが、夫の不貞が原因で、離婚をしたいというものでした。妻は、夫と相談して不妊治療等をしていたにもかかわらず、その間、夫はずっと不貞行為をしていました。しかし、確たる証拠がなかったため、相談にこられてから、携帯メールの保存等、証拠保全に努めました。不貞の証拠も集まり、これを材料に、調停を申し立て、夫の不貞相手への慰謝料請求訴訟をいつでも提起できる状態にして調停を進めました。

まずは、交渉段階、調停申立、不貞相手への慰謝料請求訴訟、これらをどのような順番で、どのようなタイムスケジュールで行うかを、相手方（夫）の性格等も詳細に聴き取りをした結果、戦略的に選択をいたしました。これにより、相手方には、心理的な圧迫もかけることができ、不貞相手への慰謝料請求訴訟をするまでもなく、６００万円という、相場からはかなり高額な慰謝料を得ることができました。依頼者と綿密なコミュニケーションをとったことにより、どのようなタイミングで、どのような行動に出るか等を、絶妙な呼吸でできたことも、成功の鍵だったと思います。また、男性側の事件も数多く扱いましたが、どちらの立場からも事件を見通せる視点を持てるからこそ、成功につなげられると考えております。